イストラ半島Istra/Istriaの付け根に位置する人口20万人のリエカLijeka/Fiumeです。川崎市とは姉妹都市だそうです。リエカの歴史を紐解くと、オーストリア領やイタリア領になったり、どこの国にも属さない国際管理下に置かれたり、はたまた、町の中央を流れる川の東側がユーゴスラビア管理下で西側がイタリア管理下になったりと、常に争いに翻弄されてきました。
そういった紆余曲折がありましたが、この町は、ダルマチア地方でもイタリアの薫りが、漂わない町といった感じを受けます。リエカは、ダルマチア地方で唯一、旧ヴェネツィア共和国の軍門に下らなかったオーストリア領の主要都市なのです。そういうこともあり、パステルカラーで彩られた目抜き通りを歩いていると、内陸部のザグレブZagrebやオーストリアの町を歩いているといった感もしないでもないです。
ところで、クロアチアってサッカーが盛んじゃないですか。98年のワールドカップ・フランス大会では3位だったし。調べてみると、クロアチアにサッカーが持ち込まれたのは、ここ、リエカに工場を建てるため英国から労働者がやってきたことが始まりだったそうです。イングランド人たちは大好きなスポーツも一緒に持ち込み、クロアチアでもサッカー人気に火がついたのだそうです。ちなみに、ベガルタ仙台の財前宣之選手も嘗てリエカでがんばっていました。陰ながら来年も活躍を期待しております。
写真上段は、アドリア海クルーズに出航するクルーズ船で、奥に停泊しているのは、スプリットSplitやドゥブロブニクDubrovnikに向かうフェリーでしょう。実に羨ましいですね。なお、街を一望できるトルサト地区Trsatへは、わざわざ行くほどのことはないと思いますよ。