ここヤウン村は、ベルンとフリブール境界にあるヤオン峠のフリブール州側に属します。しかし単語からお分かりのとおりドイツ語名なので、便宜上ベルナー・オーバーラント（ベルン州の高地地方という意味）で紹介することにしました。写真の雲が垂れ込めている辺りが独仏言語の境界で、写真は峠方面から見下ろしています。つまり、峠が言語境界ではないということです。二言語圏で有名なベルギーのブリュッセルやブラバントのようなもんです。単一民族国家の日本人の私には、妙にこういう日本に存在しない場所にそそられちゃったりします。　「おっ、ドイツ語からフランス語の道路標識に変わったゾ、すげ〜」とか一人で興奮してます。（←幸せなヤツ）　三方向山に囲まれ、正面はフランス語圏と、まさに陸の孤島状態のヤウン村民って、フランス語を話せないと生活に支障が出るだろうね。わざわざ1500mもある峠超えてドイツ語圏の町に行くよりも、すぐ近くのフランス語圏の町に買い物に行くだろうし。みんなバイリンガルな人たちなんだろうか。それにゲルマン人だから当然、英語は常識として話せるだろうから、トライリンガルな人たちの村なのかも。すごいなぁ。中華思想的でないゲルマン人たちは、こちらが下手なドイツ語でありがとうと言うと、よろこんでくれるから大好き。