周囲をピーク国立公園の荒野が取り囲む湧水と温泉で有名な山間の小さな街です。英国でよく見かけるミネラル・ウォーターのあのBuxtonと言えばピンとくる人がいるのでは。今回の旅でヨーロッパ大陸を一ヶ月間巡ってから英国に来て特にそう感じたことですが、英国特有のこういった石積みの石造建築の街並みっていいですよね。だって素朴でありながらなんか暖か味があって時間によって表情も変えるんですもの。英国南部の煉瓦の街並みから写真のミッドランズ地方の黄色っぽい石の街並み、そして北部の鉛色の家並みと派手さはないけど、どれをとっても歴史を感じさせてくれます。石といえばここダービー州では光学レンズなどに使われるフローライト(蛍石)の中でも一際美しい、ブルー･ジョン(紫と黄色の縞模様のフローライト)を産出していた場所でもあるそうです。純粋のフローライトは無色ですが微量に含まれる不純物によって様々な色を呈します。同じように石造建築もその土地の石に含まれる不純物によって微妙に色が違います。そういった建物の色という観点に着目して旅をするのも面白そうですね。